wet実験で大事なことってなんですかね? #souyakuAC2019

今日は12月23日!サンタさん来てくれるかなーワクワクしますよね。
ドキドキして今日はサンタさん見るまで眠れなそうなiwatobipenです。

皆さん、元気に実験していますか?私は天然物全合成バリバリのラボで年越しNMRとか年越し実験とかウキウキしながらやっていた暗い過去があります。

有機合成Wetバリバリの方と話すと意外と盛り上がるのが、やばい実験ランキングだったりしませんか。私はマスターの最後の頃、ちまちま原料合成するのがどうにも間に合わなくて、四塩化チタン1Lくらい使ってTebbe反応仕込み始めたことがあります。年末の誰もいない実験室で一人焦って雑に作業した結果、シリンジが詰まって半泣きなったことや、金属ナトリウム50g位を使ってBarch還元したときに反応が暴走仕掛けた苦い記憶があります。他にも大量のLiAlH4還元も、、、今となっては絶対やりたくないですね。

さて、長い前置きでしたが、あなたにとってWet実験で大事なことってなんですか。再現性?コスト? いえ一番優先されるべきは安全性ですよ! 実験には危険がいっぱい。安全を甘く見ていると後で手痛いしっぺ返しを喰らいます。自分の健康を損なうことも。企業であれば操業停止などもありえます。

有機合成で最近ニュースになった大きな話題は2008年に起こったSangjiさんの事故かと思います。t-BuLiを扱う際に起きたこの痛ましい事故は改めて実験時の安全管理大切さを考えるきっかけとなりました。
https://cen.acs.org/articles/87/web/2009/01/Researcher-Dies-Lab-Fire.html

なぜこんな記事を書いているかというと、最近気になる文献を読んだからです
https://www.nature.com/articles/s41557-019-0375-x

先の事故以降あまり、死亡に至る事故の記事を目にしてこなかったので驚いたのですが、この文献のTable1に死亡事故まで至ったアクシデントのリストがあり、2008年の事故以降も事故は起きています。有毒ガスや、引火性の期待に起因する事故が多いように見えます。ガスは目に見えませんし、知らぬ間にドラフトから漏洩するリスクもありますね。

このような事故が起きる要因として著者らは事件の安全性における包括的なデータセット、それに基づく教育の仕組みがないことが要因だろうと解析しています。たしかに私も大学の講義でLab safetyナド教わったことはありませんね、、、。水素添加時の発火とか、やべー火い吹いたわ、てへっ。みたいなヒヤリで済むとその場限りなっちゃいます。こういったヒヤリの事例はかなりの頻度で起きているのではないでしょうか。それを元に再発を防ぐことが大事ですよね。

ですが、そのような事例をまとめて教育する仕組みって意外とないですし、教育をどれだけしても完璧とは言えません。なぜなら多くの実験は人がするものでありそれが故に、リスクがあるのです。次の一文がそのことを指摘しております。

“Of all the variables in accident prevention, the human behaviour
variable, even with education, was the hardest to control”

更に事故が起きるリスクは若手の研究者のほうが高い傾向があります。これはやはり経験や知識がまだ未熟であるためでしょう。ただし、経験が多いから安全ということはなく慢心は思わぬ事故を招きます。常にリスクを評価し実験に望むことが大事です。

さて、安全が大事、安全第一というのはわかっているのに、意外と軽視される理由は何なんでしょう?著者らはBarriers to safety research というセッションでそのことについて議論しています。読んでいてそうだよなーって思ったのは、下記のパートです

The issue of ‘academic freedom’ is often raised as an objection to safety practices. One study found that 15% of researchers believed that safety regulations interfered with productivity, and 23% believed that they impeded the scientific discovery process.

安全対策とか教育とか、保護具とかあれこれ対策するのは時間もコストもかかります。世界初の結果を出して論文投稿して、サイエンスを切り開くことこそが研究者の生きる道。安全は二の次!となっちゃうとよろしくない。面倒なのはわかります。でもそれでやらなくていいことにはならないんですよね。

このアーティクルはあくまでアカデミアでのLab safetyという切り口で議論していますが、企業の研究者の皆さんどうですか?

色々自分の身を守るための安全対策、マニュアル、その他もろもろ、煩わしいなって思ったりしませんか。

研究者に必要なのは安全顧みず突き進む度胸ではないのです。猪突猛進に研究にのめり込むのは大切。でも安全あってこそですよ。怪我してからでは遅いのです。

幸い私は大きな怪我もなくここまで研究者生活を遅れています。それは、安全にすごい気を使っていたからではなく、多分たまたまなんです。労働災害に関する有名な法則にハインリッヒの法則があります。ヒヤリで済むか、重大事故になるかは意外と紙一重かもしれません。

最近けっこう面白い論文見つけてそれについても書こうかなと思っていたんですが、だいぶ趣の変わった文章を書いてしまいました。

今年も終わりに近づいてきました。今年もこれからもずっと皆様が安全に、素敵な研究ライフを遅れることを心より願い今日の駄文を終わりにしたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました☆。

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